ある時、兵十にした いたずらを悔やみました。
「ごん狐」はそれから毎日、
良かれと思って兵十に届け物をするのでしたが・・・。
「ごんぎつね」日本の童話名作選
新美南吉 作、黒井健 絵
偕成社
独りぼっちの「ごん狐」が、独りぼっちになった兵十に共感を抱いてからは、「ごん狐」は兵十のために毎日山の恵みを届けます。ところが、「ごん狐」と兵十の気持ちはすれ違い、「ごん狐」の死という悲劇が起こってしまうのでした。
思いがけない突然の悲劇が起こるなり、ぱったりと幕を閉じる物語です。「ごん狐」の胸の内は物語の中でよくよく述べられており、兵十への思いをうかがい知る事ができます。しかし、その最後には何を思ったのでしょうか。幕を閉じた後の兵十の気持ちはいかがなものだったのでしょうか。ぱったりと幕を閉じてからは、読む人それぞれの思いが錯綜する、後を引く物語です。「ごんぎつね」は小学4年生の教科書に掲載されています。
こちらの絵本は黒井健さんの色鉛筆で描かれた柔らかい絵で、石垣のある村の美しい風景が渋い色合いで描かれています。いたずらだけれどもかわいらしい「ごん狐」には、切ない思いが募ります。
旧かなづかいを新かなづかいに改めた他は、原文のままだそうです。
次は同じく黒井健さんが手がけた新美南吉童話「手ぶくろを買いに」について書きます。
同じく偕成社から日本の童話名作選として出版されています。大きさも同じ、おそろいの本です。
なお、火縄銃については名古屋刀剣ワールドのウェブサイト「火縄銃とは」に詳しい説明があります。刀剣ワールドには刀剣のみならず、甲冑や火縄銃も所蔵されており、その品々の量には圧倒されます。日本を動かし築き上げてきた歴史とともにあった品々に惚れ惚れし、改めて誇りに思うありがたい場所です。
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