ラベル 0~2歳からの絵本 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2026/01/20

「よこむいて にこっ」

「よこむいて にこっ」
高畠 純 作
絵本館 1998
何やら機嫌が良くなさそうなお顔がこちらを向いています。
そして横を向くと、「にこっ」と笑顔に!

人や生きものに限らず、前から見た姿と横から見た姿とでは印象が違うことがあります。そんな面白さがこの絵本でも感じられます。 あっという間に読み通せ、読み手も聞き手もあっという間に笑顔に! 赤ちゃんから楽しめる、シンプルな絵本です。

2026/01/14

「おやすみなさいおつきさま」

夜7時。
子ウサギはベッドに入ったものの、まだ寝付けません。
そして、部屋の中の一つ一つのものに「おやすみ」を言います。
心穏やかになる優しい物語。
「おやすみなさいおつきさま」
マーガレット・ワイズ・ブラウン 作、クレメント・ハード 絵
瀬田貞二 訳
評論社 1979

読み聞かせをしていると癒されます。子ウサギが「おやすみ」の声がけを重ねていく簡素な物語の中に、一日の心をときほぐし、穏やかでくつろいだ気分になる秘訣が盛り込まれている気がします。愛するものに「おやすみなさい」を伝える安堵感が形になった作品だと思います。 毎日愛情を持って「おやすみなさい」を伝えることができる間柄は、互いの心の宝なのですね。
時間の移ろい、月の動き、明かりの変化を読み込む楽しみもあります。原作の雰囲気のままの日本語訳も傑作だと思います。
次は、姉妹編「ぼくのせかいをひとまわり」について書きます。

原書: "Goodnight Moon" 
by Margaret Wise Brown (Author), Clement Hurd (Illustrator), 
Harper & Brothers, 1947.

2025/10/04

どうぶつ絵本「はじめまして」見て触って楽しい本

どうぶつ絵本「はじめまして」
グザヴィエ・ドゥヌ 作
小学館
アマゾンで中身の見開き6ページが見られます

1ページに1匹ずつかわいい動物が出てきて、「うさぎ ぴょんぴょん」「いぬ ワンワン」という一言が添えられています。各ページには穴が開いており、穴は動物の姿の一部になっています。絵は白と黒がほとんどで差し色が少し入っています。珍しいことに表紙は背も裏もぐるりと柔らかな黒い素材で覆われていて、白い犬もぷっくりした感触。丈夫なボードブックで角が丸く、赤ちゃんから楽しめます。見て触って読んでもらって楽しい本ですね。プレゼントにも良さそうです。

2025/09/02

「どうぶつかくれんぼ」ミッフィーのしかけ絵本

     
「どうぶつかくれんぼ」ミッフィーのしかけ絵本
ディック・ブルーナ 絵
講談社


折りたたまれたページや切り抜き穴の向こうに、ちらりと隠れて見える生きものたち。ページをめくって、誰が隠れているのかを見つけ出すのが楽しい絵本です。16cm四方のかわいらしいサイズで、シンプルな言葉と愛らしくはっきりした色使いでお馴染みのミッフィーの絵本です。中のページは厚手の紙ではなく傷みやすいので、一緒に見守ってあげるといいと思います。

2025/08/18

「おやすみなさいのほん」

夜になり、何もかも眠くなります。
お日様が隠れ、外は暗くなります。
小鳥も魚も羊も、帆掛け舟も車も飛行機も、
みんな眠たくなります。
「おやすみなさいのほん」世界傑作絵本シリーズ
マーガレット・ワイズ・ブラウン 文、ジャン・シャロー 絵
石井桃子 訳
福音館書店 1962
厚生省中央児童福祉審議会推薦
日本図書館協会選定
大阪市中央図書館選定
名古屋市児童図書選定協議会選定
 

ページをめくる度に、生きものたちが眠る姿が現れます。おおらかに描かれた絵は優しい色で彩られ、そこにはユーモアや愛嬌があり味わい深いです。そして、「ねむたい こねこたち」のように「ねむたい~たち」の言葉が繰り返され、まるでおまじないにかかったように、読んでいると心が穏やかになり眠りに誘われます。物語の終わりには、神のご加護を願う祈りの言葉がそっと添えられます。宗教の違いを越えて、一日の終わりに感謝の気持ちをこめて祈る――それはとても美しい習慣だと思います。

眠る前の読み聞かせにぴったりです。
言葉をどんどん覚える1、2歳くらいからがいいと思います。 
すべてひらがなで書かれています。
音読学習を始める頃に読むのにもぴったりです。

2025/07/20

表紙のカエルが、ページをめくるとピョーンと体を伸ばして跳びます。
次々にいろいろな生きもの達が跳びます。
みんな跳ぶのかな?
「ぴょーん」
松岡 達英 作
ポプラ社

ページは横にではなく縦にめくります。跳び上がった姿は見開き上下のページに伸び伸びと、愉快に描かれていて、赤ちゃんも興味深く見てくれる絵本だと思います。1、2歳になり、登場する生きもの達の動く姿がわかるようになると、もっともっと楽しめます。絵本への興味があまりない子どもも、「ぴょーん」ならば振り向いてくれそうですよ。丈夫で小さく持ち歩くのにも便利です。シンプル・イズ・ベストの楽しい本です。

2025/07/06

さわる絵本「これ、なあに?」

ザラザラくんは丸い家に、バラバラくんは三角の家に住んでいます。
ザラザラくんはまっすぐな道を歩き、バラバラくんを探しに行きます。
出会ったポツポツちゃんとシマシマくんは、
一緒にくねくねした道を歩いて探してくれます。
四角い広場にツルツルくんがいました。
あれ!ツルツルくんの後ろに、バラバラくんがいました!

 
バージニア・A・イエンセン、ドーカス・W・ハラー 作
きくしま いくえ 訳
偕成社

 
ザラザラ、バラバラ、ポツポツ、シマシマ、ツルツル。この名前は、キャラクターたちの見た目そのものです。そして、触った感じそのものです! この本は点字の技術が生かされ、絵の黒い部分が盛り上がっているので、指先で触って感じ取ることができるのです。 丸い家、三角の家、四角い広場、まっすぐな道、くねくねした道も、指で文字通り感じ取ることができます。色も形もシンプルに抑えた上品で美しい絵ですので見るのも楽しいです。丈夫な紙を使っており、リング綴じでしっかり開き使いやすいです。小さなお子さんがどんどん見て触って大丈夫です。
私が子どもの頃、他にない特徴を持つこの絵本が大好きでした。点や線の盛り上がった所が、引っかいたら取れるんじゃないかとやってみたのにビクともしなかったのを覚えています。実家にあったこの絵本はいつの間にか誰かの手に渡り、私もすっかり存在を忘れていましたが、本屋で偶然にこの絵本に再会して一気に思い出しました。当時も人気のある本でした。改めて今見てもおすすめです。割高ですが、時代が変わっても斬新で美しく、目と指先で味わうという特徴を持ち、丈夫な作りを考えれば納得です。

2025/06/28

「めんめん ばあ」赤ちゃんから楽しめる絵本

「めんめ いない いない めんめ いない いない いない いない いませーん めん めん」 「ばぁー!」
生きものたちの、優しい顔が出てきます。  

長谷川摂子 文、柳生弦一郎 絵
福音館書店

 
 

 いないいないばぁーの絵本はたくさんあり、どれも赤ちゃんは大好きです。本物の人間のいないいないばぁーと、絵本の世界のいないいないばぁーとの違いを、赤ちゃんはどのように感じながら見るのでしょう??
左のページは薄い桃色の言葉のページで、聞き慣れたいないいないばぁーよりも「いないいない」を反復する文です。上記の通り、だいぶ繰り返してタメ込んでいますね。ずっとこの繰り返しです。右側には柳生弦一郎さんの大らかな絵が描かれています。2、3色で色塗られたシンプルな絵です。  

2025/05/12

「プアー」赤ちゃんから楽しめる愉快な本

1匹の犬のからだが、 プアーっと、少しずつ、あちこち膨らんでいきます。 どんどん膨らんでいき、 しまいにはどうなってしまうのでしょう!?

長新太 作/絵、和田誠 仕上げ
福音館書店



18cm 四方の絵本です。かわいらしい犬が変形していく様子が滑稽で和みます。日本の伝統色を思わせる色彩のポップで洒落た組み合わせが、いっそうかわいらしさを引き立てていると思います。この絵本の後ろの方には、「長新太さんが亡くなる数ヶ月前に描いたラフスケッチに、和田誠さんが色を付けて完成させた」と記されています。 
ところで、私は小さい頃に、長新太さんの「ごろごろにゃーん」をボロボロになるまで読みました。得体の知れない不思議な「ごろごろにゃーん」の旅の最後に、何事もなかったように帰って行く猫たちの図太く安定感のある、ほっとする雰囲気。「プアー」の最後の場面でも、「ごろごろにゃーん」のように、ほっとさせられました。 笑みのこぼれる、愛すべき、愉快な絵本です。

2025/05/04

「ことり」赤ちゃんから楽しめる絵本

小鳥が1羽やって来て、
また1、2羽やって来て、
少しずつ増えて10羽になります。
おや?10羽集まった形が素敵な姿に!
そこに猫がやって来て・・・。

中川ひろたか 文、平田利之 絵
金の星社
絶版になりました


レトロな雰囲気のグラフィックで、鮮やかな黄色の背景に、小鳥の青、猫の黒のコントラストが映えます。絵本を読み進めると、終わりの方で鳥たちが羽ばたいて行き、パッと真っ白な背景に変わります。18cm四方の絵本を開くと繰り広げられるこの色彩は、0歳の赤ちゃんにも刺激的で興味深く映ることと思います。
少しずつ集まってくる10羽の小鳥たちを楽しく数えたり、鳥たちが寄り添いあい、どんどんと素敵な形を形作っていくのも楽しめます。単純な青いシルエットに、黒い点(目玉)と線(口ばし)を描くだけで鳥に見えてしまう面白みも発見できます。猫がやって来た時の鳥たちの反応も楽しいです。
小さくてシンプルな絵本ですが、楽しみどころが満載です。かわいくて、感性に働きかける魅力的な絵本だと思います。赤ちゃんへのプレゼントにもおすすめです。

2025/03/10

「ごろごろ にゃーん」

 

「ごろごろ にゃーん」

海の上に浮かぶ飛行機の中に、
ボートをこいでやってきた猫たちが乗り込みます。
「ごろごろにゃーん、ごろごろにゃーん と、ひこうきはとんでいきます 」

「ごろごろ にゃーん」こどものとも傑作集
長新太 作・画、福音館書店

 「ごろごろにゃーん・・・」の言葉が繰り返されて面白く、楽しいならそれでいいんだと思える絵本です。ページをめくってもめくっても同じ言葉が繰り返されますが、情景は変わっていきます。絵は、黒と緑がかった青に黄土色の差し色を用い、ペン先の線だけで描かれています。青白い世界が次々に現れる「ごろごろにゃーん」の旅は、最後に「ただいまー。」と無事に終わるので、何度読み終えても安心した満足感があります。毎日が同じような事の繰り返しのように思えても、ささやかでも何かしらのドラマや冒険、驚きや喜びなどがいつもあること、そして無事に一日を終えることが大事ということ、「ごろごろにゃーん」の猫たちはそれらを知ってます。
 幼少期に手元で見ていた寒色系の線で描き込まれた絵。これを手元から離して眺めるととても美しいことに、大人になって気が付きました。声に出して読んで楽しい、眺めて楽しい、とっておきの不思議な魅力のロングセラー絵本です。

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2025/02/22

「木のうた」文字はなくても多くを語る美しい絵本

雪が残る地に静かに枝を広げて立つはだかの木。
雪の下には草花の種がこぼれ落ちており、 土の中には冬眠中のリスが丸くなっている。
雪が解けて春がやって来ると、 草花の種もリスも眠りから覚め、活動を始めます。
1本の木を舞台にし、1年間の移り変わりが描かれています。

 
イエラ・マリ 作
ほるぷ出版

文字のない絵本です。
木の落ち葉は腐葉土となり草木の命を育む。鳥は木の枝で巣作りをし新しい命を育む。木の実のどんぐりはリスの命を育む。このような季節の移り変わりと命の引継ぎ、恵み恵まれる関係が、ページをめくる度に展開されます。最後のページはまた最初のページにつながり、季節と命の循環を眺めながら、繰り返しページをめくる楽しみがあります。
真冬のページは白と黒の点描でのみ描かれており、寒々とした静寂に包まれていて印象的です。ひたすら耐え忍ぶような厳しさを感じさせられます。けれどもその情景に隠れた所で、命は生き生きと活動する時を待ちわびているのですね。

2025/02/10

「はじめはタマゴ」“FIRST THE EGG” 巧妙な切り抜き絵本

アメリカ人のローラ・ヴァッカロ・シーガーによる、「鶏が先か、卵が先か」の命題に取り組んだ作品です。まず初めのページに卵が現れます。それは卵の形に切り抜いて表現してあります。ページをめくると卵の形の切り抜きはヒヨコになり、鶏が現れます。同様に切り抜きを生かしてオタマジャクシがカエルに、種は花に、嬉しい成長を遂げていきます。
ただの切り抜き絵本ではありません。一見何気ないようですが実は巧妙に計算されていて感心します。生き生きとして可愛らしく品のあるアクリル画の技量にも学ばされます。切り抜き効果と上品な絵、言葉のウィットが奏で合う、大人をうならせる美しい絵本です。些細なものごとを純粋に見つめると、奥深く広がる世界があることに気付かせてくれます。

   
ローラ・ヴァッカロ・シーガー 作・画、久山太市 訳
評論社

アメリカでは数々の受賞歴があり推薦されています。添えられた少しの言葉がウィットに富み効果的に展開していく味わいを、ぜひ原書の英語版で。アメリカの amazon.com から送料もあわせて20~30ドルで購入できます。

原作 :  “FIRST THE EGG” Laura Vaccaro Seeger
コールデコット賞
ドクター・スース賞

2025/02/08

「かわいいてんとうむし」見て楽しい、触って楽しい秀逸な仕掛け絵本

表紙に開いた穴から見える10匹の立体的なてんとうむし。 1ページずつめくっていくと、 お話とともに、てんとうむしが1匹ずつが消えていきます。 最後にはみんないなくなっちゃうのかな??
 
「かわいいてんとうむし」 あなあきしかけえほん
メラニー ガース 作、きたむら まさお 訳
大日本絵画
   

見て楽しい、触って楽しい秀逸な仕掛け絵本です。丈夫にできており、赤ちゃんからずっと愛用できます。
てんとう虫がページをめくる度に減っていくしかけになっており、幼い子どもには不思議な魅力でしょう。大人だって、その簡単だけれども面白いしかけに感心します。子どもたちもやがて、1匹ずつてんとう虫が消えていくしかけを発見し、そうなのか!と感心することでしょう。どうなっているのかな?という疑問に自分で答えを見つけ、わかった!という体験と喜びが刻まれる、思い出深い絵本になることと思います。また、1から10までの数字を数えるのに慣れることもできます。
「・・・・1ぴき きえた」が繰り返される簡潔な文は、絵本の読み聞かせを始める頃にもぴったりですし、子どもが自分で音読を始める頃に読むのにもぴったりです。
原作の英語の絵本は "Ten Little Ladybugs"です。日本で入手できなくても、アメリカの amazon.com から送料を合わせて約20ドルで新品を購入できます。

2025/01/20

「くまのテディちゃん」

「くまのテディちゃん」
グレタ・ヤヌス 作、ロジャー・デュボアサン 絵
湯沢 朱実 訳
こぐま社 1998
全国学校図書館協議会選定
厚生省中央児童福祉審議会推薦文化財


テディちゃんの愛用品を紹介し、使っている様子を簡素に述べているお話です。それだけなのに、なんと愛らしい絵本なのでしょう。
黄色い吊りズボン、小さな青い椅子とテーブルなど、子どもに親しみのある色や物の名、それから、座る、飲む、食べるなどの日常で自然と覚える言葉が、乳幼児に語りかけるように綴られています。テディちゃんの暮らしと自分の暮らしが何だか似ている。これを子どもたちは感じ取り、親しみを持つのではないでしょうか。シンプルな文章に巧みに魅了されます。作者のグレタ・ヤヌスはデンマークの児童書作家であり心理学者でもあるそうです。かわいらしいイラストは、アメリカで活躍した人気イラストレーター、ロジャー・デュボアサンが60年代に手掛けた作品です。
16×12.5 ㎝ の小さな絵本なので幼い手に馴染みます。赤ちゃんへの贈り物にも最適です。

英語版(絶版)
Teddy's Favorite Things
Written by Grete Janus Hertz, illustrated by Roger Duvoisin, 1964.