2025/05/12

「プアー」赤ちゃんから楽しめる愉快な本

1匹の犬のからだが、 プアーっと、少しずつ、あちこち膨らんでいきます。 どんどん膨らんでいき、 しまいにはどうなってしまうのでしょう!?

長新太 作/絵、和田誠 仕上げ
福音館書店



18cm 四方の絵本です。かわいらしい犬が変形していく様子が滑稽で和みます。日本の伝統色を思わせる色彩のポップで洒落た組み合わせが、いっそうかわいらしさを引き立てていると思います。この絵本の後ろの方には、「長新太さんが亡くなる数ヶ月前に描いたラフスケッチに、和田誠さんが色を付けて完成させた」と記されています。 
ところで、私は小さい頃に、長新太さんの「ごろごろにゃーん」をボロボロになるまで読みました。得体の知れない不思議な「ごろごろにゃーん」の旅の最後に、何事もなかったように帰って行く猫たちの図太く安定感のある、ほっとする雰囲気。「プアー」の最後の場面でも、「ごろごろにゃーん」のように、ほっとさせられました。 笑みのこぼれる、愛すべき、愉快な絵本です。

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