2025/03/14

「マドレーヌといぬ」

パリの古い寄宿舎で12人の女の子たちが暮らしています。 
日課になっている毎朝の散歩の途中、 
一番おちびさんのマドレーヌは川に落ち、 1匹の犬に助けられます。 
犬はみんなと一緒に仲良く住むことになりますが、
半年後、犬は無理やり追い出されてしまうのです。
女の子達は、犬を街中探し回ります。

 
「マドレーヌといぬ」 世界傑作絵本シリーズ
 ルードヴィヒ・ベーメルマンス 作・画、瀬田貞二 訳
福音館書店
   


子どもの頃の私は、寄宿舎で暮らすという設定がわからず読んでいました。しかし、おりこうさんに見える12人の女の子たちも、先生の目が届かなくなると大騒ぎをするところには親しみがわき、みんなで犬をかわいがり、一生懸命探し回る気持ちには共感していました。異国の景色とともに描かれたこの絵本に、自分たちと同じような子ども心があふれている。そういう何か不思議な嬉しさがありました。
大人になってこの絵本を見ると、描き込まれたパリの名所の数々にも魅了されます。後ろのページに説明があります。白と黄色と、軽やかな黒い線で描かれた絵に混じり、時々色彩豊かな絵も表れ、とても洒落ています。世代を超えて味わえる絵本です。そして、みんなで探し回った犬も、素敵な楽しい恵みをもたらしてくれるんですよ!
文章はひらがなとカタカナだけで書かれています。
小学1、2年生の音読にもいいと思います。

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