2025/04/22

「白鳥」アンデルセン童話

ある国の11人の王子達と妹のエリザは姿も心も美しく、 何の不足もなく豊かに暮らしていました。 ところが継母が来てからはひどい扱いをされました。 そしてエリザは田舎の百姓家へ預けられ、 11人のお兄さん達は魔法で白鳥に姿を変えられたのです。 年月が経ち、お兄さん達にかけられた魔法を解く方法を知ったエリザは、 魔法を解くために我が身をすり減らして苦しみに耐え続けます。 

アンデルセン 作、マーシャ・ブラウン 絵、松岡享子 訳
福音館書店
絶版になりました


入手しにくいのが残念です。
エルザと王子たちは信じ合う心で固く結ばれ、いつでも気高い心の輝き持っています。純真で善良なエリザと11人のお兄さん達。彼らの感謝の心や大切な人を思いやる心の描写が、物語の所々で美しい言葉で表現され、その度にドキリとさせられます。また、エリザは魔女ではないかと疑われ、誤解され、エリザには死刑の時が迫ります。皆にさげすまれながらも、エリザは信念を貫き通し、残された時間をお兄さん達のためにできることだけに使うのです。その最後のシーンにはハラハラさせられます。
物語と同じく文章もとても美しく、読みやすいです。何回かに分けて読み聞かせするにも区切りやすいページ設定です。
難しい漢字には初回だけふりがな付きです。
小学生に読み聞かせたり、小学生が自分で読むのにぴったりだと思います。

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