自分の羊の毛を刈り取るところから始めるのです。
刈り取った毛を服に仕立てるには大人の助けが必要ですが、
ペレは自分で労働する対価として大人の協力を得ます。
そうして羊の毛は毛糸に、布地に、そして立派で素敵な服に仕上がっていきます。
エルサ・ベスコフ 作、小野寺百合子 訳 福音館書店
『ペレのあたらしいふく』を通し、ものを手に入れることの意味や、もの作りの一例をひと通り確かめていくことができます。また、お金やものを得るためには労働をしなければならないことをペレは当たり前に知っており、行動します。最後の場面では、服作りに協力した大人たちがペレを見守るように勢ぞろいします。私はこの場面が大好きです。
ものには作り手がいて、かかわる人がいて、ようやく欲しい人の手元にたどり着きます。ものの背景にある様々な経緯や背景に思いを馳せ、感謝し大切に使っていく。これができてこそものの価値がわかり、使う人に豊かな気持ちをもたらしてくれるのだと思います。
もの作りを一から描く絵本は、クルテクの絵本「もぐらとずぼん」もどうぞ!
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