おだやかな牛です。
賢いお母さんは、フェルジナンドの個性と満足感を認め、
好きなようにさせてやります。
しかし、闘牛のための牛を探しに来た人間たちは、
たまたま暴れまわったフェルジナンドに出会い、
連れて行ってしまいました。
闘牛場に現れたおだやかなフェルジナンドは・・・・。
マンロー・リーフ 作、ロバート・ローソン 絵、光吉夏弥 訳
岩波書店
お母さんはちょっとしか登場しませんが、フェルジナンドの変わった個性を認める判断力に脱帽です。
さて、いつもは穏やかなフェルジナンドが力強い牛だと勘違いされて闘牛場へ出されてしまいますが、フェルディナンドはその状況でも慌てることなく、見栄を張ることもなく、いつもの調子で穏やかに芳しい花の匂いを堪能するのです。フェルディナンドの人に左右されない素直さにも脱帽です!
挿絵は全部白黒です。格調高い雰囲気なのにユーモラスな表情が豊かで、親しみの持てる素敵な絵です。