2025/10/18

「美女と野獣」エロール・ル・カインが描く

父親の命と、欲張りで見栄っ張りな2人の姉の命と引き換えに、 死を覚悟してケダモノの御殿に向かったキレイさん。しかしケダモノは、見かけによらず親切で優しいのです。

「美女と野獣」
ローズマリー・ハリス 再話、エロール・ル・カイン 絵
矢川澄子 訳
ほるぷ出版 1984
全国学校図書館協議会選定図書
日本子どもの本研究会選定図書
絶版になりました

「美女と野獣」の原作に近い作品をお探しでしたら、この絵本はいかがでしょうか。
キレイさんは、例えつらい状況の中でも美しいものを愛で、相手を思いやる心優しく美しい女性です。キレイさんはケダモノに出会って間もなく、見かけは恐ろしいが心は優しいケダモノの本質を見抜き、心を開いていきます。悲しみと寂しさがにじみ出た表情のケダモノに、優しく向き合うキレイさんの慈悲深い愛情に胸が打たれます。 
エロール・ル・カインの描く絵は、吸い込まれるようにうっとりする柔らかな曲線と色彩が美しいです。見開いたページの半分には絵が、もう半分には文章が書いてあり、文章は伝説の生きものたちなどの絵模様でぐるりと囲まれています。ル・カインの絵を眺めていると、不思議な物語の世界へと導かれ、引き込まれてすっかり浸ってしまいます。
文章も美しく、特にキレイさんの言葉は心から優しくて正直で素敵です。

すべての漢字にはふりがなが振ってあります。

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