2025/09/06

「きみはおおきくて ぼくはちいさい」

小さなゾウがひとりぼっちで暮らしていた。
ある日、ライオンの城の前で眠ったところ、
王様ライオンに城へ迎え入れられた。
それ以来、ふたりはいつも一緒に過ごすようになった。
小さなゾウにとって、ライオンは多くの事を知り、多くの物を持った、
大きな存在だった。
やがてゾウは成長し、心も体も大きくなった。
その姿に、ライオンは王である気分を持てなくなり、
ゾウは城を離れることを決めた。
年月が流れ、ゾウは王でなくなったライオンと再会する。
そのとき、ゾウにとってライオンは ――。

「きみはおおきくて ぼくはちいさい」
グレゴワール・ソロタレフ 作、武者小路 実昭 訳
にいるぶっくす 2004
絶版になりました

まだ幼くて小さかった頃のゾウが、心のよりどころにし、敬っていた王様ライオン。そのライオンよりもずっと大きなゾウに成長しても、ライオンが王位から転落しても、ゾウにとって、ライオンに対する立場も気持ちも変わりません。落ちぶれてしまったライオンを前に、大きなゾウは、幼く小さかった頃と変わらずにこう言います。「君(ライオン)は大きくて、ぼくは小さい。」 ゾウの相手を敬う謙虚で優しい気持ちが、ライオンを温かく迎え入れます。
ゾウの大きな心には感銘を受けます。とても良書だと思うのですが、残念ながら長らく絶版状態です。語りかけるような意味深い絵が、つややかなアクリル画で表現されている美しい絵本です。 

すべての漢字には振り仮名付きで、読みやすい文章です。 
同じ作者のこちらの作品は、とても考えさせられる深い物語です。
「もうぜったいうさちゃんってよばないで」
グレゴワール・ソロタレフ・作

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