2026/03/10

「ちいさいおうち」

田舎の静かなところに、
きれいで丈夫な小さいおうち家がありました。
建てた人はこの家を誰にも譲りたくないほど大切にし、
小さいおうちも自然に囲まれた場所を気に入っていました。
しかし、小さいおうちの建つ田舎は街へと変わっていきます。

「ちいさいおうち」
バージニア・リー・バートン 作、石井桃子 訳
岩波書店 1965
コルデコット賞受賞

田舎の丘の上に建つ「小さいおうち」は、豊かな季節の移り変わりを眺め、家族の暮らしを見守ります。やがてこの田舎は街へと変わり、都会の街に変化を遂げ、「小さいおうち」のある場所だけが取り残されてしまいます。もはや都会の風景の中の異物のような存在です。「小さいおうち」も、ここはもう自分にふさわしい居場所ではないと感じます。主が住まなくなり忘れ去られていく「小さいおうち」はどうなるのでしょう。
物言わぬ「小さいおうち」には心があり、周囲を見て感じています。ものにも愛情を持って大切に思う気持ちが引き出されます。季節や時代の変化を眺めるのも面白いです。優しくかわいらしい色彩の絵は、飾っておきたくなる美しさです。 

日、月、木などの簡単な漢字が用いられ、ふりがなが振ってあります。
小学生の低学年のお子さんの読書にもぴったりです。

「ちいさいおうち」は、表紙が布貼り風の絵本(↑)と、小さいサイズの岩波子どもの本(↓)の2種類があります。

「小さいおうち」岩波子どもの本
バージニア・リー・バートン 作、石井桃子 訳
岩波書店 1954

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